映画『ミッドウェイ』を観て
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日本の運命を変えた3日間
巨匠と評されるローランド・エメリッヒ監督が20年に及ぶリサーチと新たに発見された日本軍側の貴重な資料をもとに、両軍に敬意を捧げて史実を再現したとされるが...
確かに...
1941年の日本軍による奇襲とも言える真珠湾攻撃から戦争の早期終結を狙う山本五十六連合艦隊司令官の命によって、アメリカ艦隊に攻撃を仕掛けたことから始まった。
大打撃を受けたアメリカ海軍は、新たな指揮官に士気高揚に長けたニミッツ大将を立て、両国の一歩も引かない攻防が始まる中、日本本土の爆撃に成功したアメリカ軍の脅威に焦る日本軍は、大戦力を投入した次なる戦いを計画する。
「ミッドウェイ海戦」は、未曾有の戦いとなった海戦であり、日本にとってもアメリカにとっても歴史を左右するターニングポイントとなった激戦として知られているだけに
映画を観る前のレビューは、かなり評価は悪かった...
日本人として言わんとすることは分からないことはないけれど、以下は私の感想となります。
ミッドウェイ海戦についての映画を観たことがないし、また、私のこの海戦への知識不足もあることは否めないが
アメリカ人は、日本をとても恐れていたという緊張感がすごく私にはびんびん伝わってきました。
アメリカとの戦争は、圧倒的な戦力の違いがあったと理解していたが、この海戦に関しては、真珠湾攻撃によって戦艦等が破壊されたことで、アメリカ側はどちらかと言えば劣勢だったということ。
しかし、アメリカは、真珠湾での反省から日本軍の暗号解読など情報戦に注力し、日本軍の目的地を“ミッドウェイ”と分析し限られた全戦力を集中した逆襲に勝負を賭けた。
歴史に “IF” はないのだが、映画を観て、この人とこの人が居なかったら、少なくとも文字通りに【日本の運命を変えた3日間】となったのではと、私にクッキリと想像させた。
同じ様に国を愛し、等しく覚悟を持って戦った日米の男たちは確実に描けていたし、その演出を私はそのように受け取った。
ひいき目にして観ている私にとって、メンタリティーは日本人こそその覚悟があったように見えたのだが....
何が勝敗を分けたのか?
残念ながら、その勝敗を分けたモノをいまだに日本は学んでいない....
ネタバレ感想(ここからは観た人だけでお願いします)
私が考える敗因とは?
まず、インテリジェンス(情報部)の優劣であり、いまだに日本は正式なインテリジェンスが不在のままで、他国からのサイレント・インベーションによって実際に侵略されつつあるということ。
そして、アメリカは文字通りにワンチームで挑んできたことと比べれば、日本はいまだに縦割り、日本軍で言えば海軍と陸軍は仲が悪く明らかな縦割りだったこと、これも、いまだに改善されていないことだ。
勝てば官軍であり、勝ったからこそヒーローになったとも言えるが
私が想うこの人とこの人とは
エドウィン・レイトン少佐とディック・ベスト大尉だ!
特に、レイトン少佐の日本軍の戦略を見抜かれたことは大きかった。それを信じたチェスター・ニミッツ大将もなのだが、あえてこの二名を私はあげたい。
それと
零戦の飛行は美しかったなー。日本の技術の結晶があの飛行にあると思いましたし、これを観るだけでも値打ちあるかも。
もうひとつ
豊川悦司さん、トヨエツは役者的にはあの雰囲気は重宝されるのだろうけど、私は好きな俳優さんではなかったのだが、はじめは誰だか分からないほど、ブリーチ(漂白)された彼はとても素晴らしかった!
俳優さんってすごいなーと、改めて感心しました。
本当は、第一回目の感想は、大好きなクリストファー・ノーランド監督の『TENETテネット』を予定していましたが、思いの外、良かったので第一回目の作品として選んじゃいました。
東宝シネマズにて鑑賞でしたが、始まるまでにこれでもかと安全性を説明してくれましたし、席は市松模様のようにほぼ全部埋まるほどにお客さんが居て、映画好きな私としては嬉しかったです(*^_^*)
次回は確実にクリストファー・ノーランド監督の『TENETテネット』ですので乞うご期待!