もと建築構造設計者からの提言!
目次
もと建築構造設計者が見る人体構造について
【ピンピンころり】の為に必須なことは、「風邪もしくは肺炎にならないための免疫力」そして「転ばないための筋力」だと言えます。
私の父は、玄関で転んだことがきっかけとなり入院し、そのまま、施設に入所し風邪をこじらせた形で肺炎となり【ねんねんころり】となった経緯は、老齢者として多いケースだと言えます。
建物は、地震が来ることを想定して、構造物の耐震基準を設定することと同じように、転ぶというのは突発的に生じることであり、地震と同じように耐震に耐えうる筋力が必要だとする考えから、もと建築構造設計者と背骨コンディショニングの立場から【ピンピンころり】予防の観点から述べてみます!
【ピンピンころり】予防のために
画像は、インドの高層アパートが地震で無惨にも崩壊した写真となります。
インドにおいては耐震規定があるものの、強制ではないために新しい公共建築物を除いて殆ど考慮されることはないとのことです。
すなわち、【地震】に耐えられるほどのコンクリートと鉄筋の構造物としての強度が不足していたことを明らかにこの写真が物語っていると言えます。
予期せぬ時に予期せぬ方向からの急激な負荷がかかるという点においては、【地震】と【転倒】は同じであると言えないでしょうか?
ここまでお読みくださると、コンクリートが筋肉で鉄筋が骨格だと思われたかも知れませんが
実は、人体構造で言うならば、【地震】に耐えうる耐震基準として重要なのは、長期荷重に耐えうるコンクリートとは『遅筋繊維』で短期荷重に耐えうる鉄筋とは骨格ではなく『速筋繊維』であると言えると思います。
このことは、フィットネス理論に精通しているのならば、常識となります。
もちろん、骨密度がぼろぼろならばお話にはならないわけですが、逆に、たとえ、骨が頑丈であってもその骨の周りの『遅筋繊維』と『速筋繊維』がバランス良く整っていないならば、【転倒】してつまり転んで骨折してしまうことは珍しいことではありません。
簡単に言えば、『遅筋繊維』は有酸素運動で鍛えられる筋肉で持久力があり長時間安定した筋力を発揮できるものであり、代表的な運動は、水泳や縄跳び、ジョギング・ウォーキング、サイクリングなどで鍛えることができます。
魚で例えると遠海で泳ぐマグロやカツオは、長時間泳ぐスタミナをもった赤身となります。
『速筋繊維』は無酸素運動で鍛えられる筋肉ですばやく収縮することができて、かつ、短時間で一瞬にして大きな力を発揮するときに使われます。
しかし、瞬時の大きな力を発揮する特徴に反面して持久力となるスタミナがなくて疲れやすい筋肉となります。
代表的な運動は、短距離走や筋力トレーニング、ウエイトリフティングや投てきなどの短時間かつ運動強度の高いものがあてはまり、筋肉量を増やし基礎代謝を高める運動となり、この筋肉を鍛えるのはとてもしんどいので筋トレする人は少ないようです。
魚で例えると近海で泳ぐタイやヒラメは一瞬に逃げる速さをもった白身となります。
【ピンピンころり】を目指すならば、転んで怪我をしないことそして肺炎にかからないこと、は鉄板なわけですが
予期せぬ時に予期せぬ方向からの急激な負荷がかかる【地震】に対する確固とした耐震予防と同じように、【転倒】から身を守るためには、ある程度、しんどい思いはするけれど動ける間に『遅筋繊維』と『速筋繊維』を鍛えておくこと
特に、『速筋繊維』を今のうちにしっかりと習慣として鍛えておくことを、強く強くそしてしつこくオススメ申し上げます!
【地震】と同じように、いつどこで【転倒】するのかを予測できる人はいないのであれば、動けるうちに動いておくことは大切なこととなります。