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矯正後に起きる可能性がある神経痛の反動について

目次

背骨と神経について

背骨そのものや硬い骨のことを専門的には【脊椎】を指しているのですが、身長によって個人差はありますけれど、首の骨から(頸椎)から骨盤まで60センチ近くもあるようです。

そして、この背骨の中に太い神経が通っています。その太さは私たちの親指くらいの太さで、この神経を【脊髄】と呼んでいます。

この背骨や神経が傷むことで、「手がしびれる」「ボタンが留めにくい」「最近つまずきやすくなった」などの症状が起きたりします。

このことは、【脊髄】の一部となる【頚髄(けいずい)】が障害されたときによく起こる症状だと言われています。

「ひどい腰痛がある」「座骨神経痛で歩くこともできない」「歩くと足がしびれてくる」などの症状は、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など腰椎の病気の典型的な症状だと病院で診断されると思います。

病院では、背骨が歪むことで神経が圧迫されることで様々な症状が起こると考えていますが、神経が引っ張られていることでも様々な症状が生じているのでは?と、考えることで原因となっている背骨に対するアプローチが変わってきます。

背骨の仕組みと働き

画像は、背骨を前から見たところと左横から見たところですが、見て分かることですが、背骨は1本の骨ではなくて【椎骨】と呼ばれるブロックの形をした骨がいくつも積み重なってできています。

頭のほうから順に、「頚椎」「胸椎」「腰椎」、そして一番下の大きな骨を「仙骨」と呼んでいます。「仙骨」の下端には退化した「尾骨」がついていますが、このブロックの数は24個あります。つまり、「頚椎」から「腰椎」まで24個です。

【椎骨】と呼ばれるブロックの数は決まっていて、「頚椎」は7個でこれが人によって8個だったり6個だったりということはないようです。興味深いことに、ネズミのような小さな動物もキリンのように首の長い動物も一つ一つの椎骨の大きさや長さは異なりますが、「頚椎」の数は7個なのです。

「胸椎」は12個です。「胸椎」には肋骨がついています。

「腰椎」は5個ですが、人によって4個だったり、6個だったりすることがあるようです。5個の人が80%、6個の人が15%、4個の人が5%位と言われています。

その下の「仙骨」は、もともと5個に分かれていた骨がくっついて一つの骨になったものです。もし4個の骨がくっついて「仙骨」を作っている場合には、一つ骨が余ってしまいますので、見かけ上、腰椎が6個あるように見えることになります。

背骨は前から見るとまっすぐですが、横から見るとわずかにカーブしていることがわかりますけれど、これを生理的弯曲と呼んでいるそうです。

「頚椎」と「腰椎」は前に前弯と呼ばれるカーブしていて、「胸椎」は後ろに後弯と呼ばれるカーブをしているのが正常な状態なのですが、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時には、背骨はすべて後ろにカーブしているんです。赤ちゃんがハイハイするようになると「頚椎」の前弯するカーブができて、立っちするようになると「腰椎」の前弯カーブが形成されていきます。

背骨の大切な役割は以下の3つになります。

1.「体を支える(支持)」
2.「体を動かす(運動)」
3.「神経の保護」

私たちが座ったり立ったりすることができるのは、背骨が体を支えてくれる支持機能があるからです。

また、運動機能として、背骨が1本の硬い骨では無くて一つ一つのブロックが少しずつ動くから座った状態から立つ状態へそして歩くことへも可能となっています。

今回、注目している神経を保護しているのも背骨の重要な役割となっています。

背骨が歪んで神経を保護できなくなると...

骨の歪みをズレたまま放置しておくとどうなるのか?つまり、適切な処置をしないままにしていると、まず、神経が痛みを発することで教えてくれるのですが、その痛みも無視しておくとしびれが生じ、最後は痛みが感じない鈍麻(どんま)という神経感覚がなくなるというところまでいったりします。

痛いのは、ほとんどの方が嫌だと思いますが、痛いという感覚があることで「血が出るくらいに足を切っている」ことを教えてくれます。感覚が鈍麻しているところまでいきますと、誰かに言われるまで気がつかない、言われてからはじめて分かるということも起こります。

これはとても問題だと言えます。正常な神経の状態から骨が歪んで神経が保護されずに神経の伝導異常が生じて痛みを感じていた、ここで適切な処置をしないままでいることで痛みからしびれに移行した。痛みよりはしびれの方がマシだと思ったのでほおって置いた。すると、いつの間にか、しびれがなくなって治ったように思って安心したのだが、実は、感覚の鈍麻まで悪化していることが分からなかった。

神経の伝導異常は、以下の流れとなります。

正常→痛み→しびれ→鈍麻

背骨を矯正して神経の伝導異常が改善されると...

個人差があるのですが、感覚の鈍麻まで背骨の歪みを放置されていた方の中には、無感覚な症状だったことから神経の伝導異常が改善されたことでしびれや痛みの症状が生じることがあります。

鈍麻→しびれ→痛み

このように、背骨の歪みが矯正され神経の伝導異常が改善されることで、しびれや痛みが症状として出る現象を【反動】と呼んでいます。つまり、正常から痛みそしてしびれから鈍麻にいく流れが逆戻りすることを【反動】になります。

第一回目の矯正後に【反動】がすぐ出る場合もあれば、二回目や三回目もあれば、数ヶ月通ってからということもあります。まったく【反動】が出ないという人が大半です。

ここで伝えたいのは、【反動】が起きても起きなくても、骨の歪みを矯正することで神経が保護されて回復する段階となりますので、つまり、途中経過として起きる好転反応だということになります。神経の伝導異常を生じさせている原因となっている骨の歪みをしっかりと少しずつ矯正していくことで、神経の正常範囲内となる痛みも改善されるほどの神経の伝導異常がとても良くなるところまでいけます。

できるだけ【反動】が出ないように骨を動かすことを意図しておりますが、人によっては、非常にキツイ【反動】が出る方もいらっしゃいますし、しびれや痛みという【反動】が出ることで悪化したのではないか?と不安になる方もいらっしゃります。神経の伝導異常を改善させる為の矯正や運動なので【反動】を避けることができないので、続けていくことで神経の伝導が正常範囲内に移行していくことをお伝えさせていただきます。

【反動】という痛みやしびれが出た場合の対処について

【反動】が出た場合は、痛みやしびれの場所を温めてください。簡易カイロで温めたり、無理なくできる緩め運動を小さな動作からはじめて、だんだん、慣れてきたら動作を大きくする運動をお試しください。

温めずに動かなくて安静にしていきますと、それこそ、歪んだ骨に戻ろうとして関節や靱帯も固まってしまいます。

もしも、激しい【反動】が出た場合は、ご相談してください。

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