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年齢とともに筋力が低下するサルコペニアになると様々な病気や寿命と関連する?

目次

サルコペニアって何?

サルコペニアとは、フレイルの一種と言われています。フレイルについてはまた後日に述べる予定ですが、ごく簡単にお話しすると、加齢や何らかの疾患によって身体的・精神的な様々な機能が徐々に知らず知らずのうちに衰えることで、心身のストレスに対して脆弱になった状態だと言われています。

サルコペニアは、年齢とともに筋肉量が減少して筋力が低下している状態を指しています。

多くの方々は、年をとれば筋肉が減っていくだろうし、それは仕方がない当たり前のことでしょう、と思うかもしれませんが...

しかし、2016年の近年において、この仕方がない当たり前だと考えられていた状態が病気として国際的に登録されていたことをご存じでしょうか?

サルコペニアは、1989年に提唱され2016年10月に国際疾病分類に登録され、現在ではは疾患に位置付けられています。

サルコペニアになるとどうなる?

サルコペニアになると、歩く、立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に影響が生じ、介護が必要になったり、転倒しやすくなったります。

また、様々な病気が重症化したり、寿命という生存期間にもサルコペニアが影響することから、現在では様々な診療科にまたがってサルコペニアが注目されるようになってきています。

サルコペニアの人口比率は?

サルコペニアは、加齢による様々な変化によって引き起こされるのですが、それらは、例えば、神経の変化・慢性的な炎症・酸化ストレスそしてホルモンの減少などが因子として考えられています。

65歳以上の高齢者の15%程度がサルコペニアに該当すると考えられいて、女性よりも男性の方が高くなるという特徴があります。

様々な病気との関連について

順天堂大学国際教養学部・田村好史教授によると

2型糖尿病の患者は、サルコペニアになるリスクが高いことは以前からいわれてきた。ひとつの理由として、インスリン抵抗性が関与する。血糖値をコントロールするホルモン・インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性では、筋肉の細胞にブドウ糖を取り込めなくなり、血糖値が高くなり2型糖尿病になってしまう。さらに、2型糖尿病では、筋肉に深刻な事態を招く。

とのことだそうです。

また、日本の研究では、メタボリックシンドロームの人はサルコペニアになる可能性が高いのは、メタボは脂肪が増えてサルコペニアは筋肉量が減ることで想像はつきますが

65~74歳のメタボ男性では、サルコペニアになる確率は4.99倍だそうで、特に、内蔵型肥満とサルコペニアには強い関係があります。

また、これも想像することが難しくないのですが、日本人2,400人の調査では、骨粗鬆症の人の20~30%はサルコペニアも合併しているそうです。

肝硬変という肝臓疾患の場合は、肝臓機能の低下に伴ってのサルコペニアになりやすく、肝硬変の約半分の人がサルコペニアになっています。しかも、アジアの研究によると、肝硬変とサルコペニアの合併では死亡率が約2.5倍も高い結果となっています。

心疾患については、4,252人の60歳以上の男性を調査した結果、総死亡率は、サルコペニアで41%上昇していて、サルコペニアと肥満を合併した場合は72%も上昇しています。

まだまだ、データはありますが、ここからは簡単にします。

心血疾患・肝細胞癌・結腸癌などもサルコペニアとの合併により死亡率を高めておりますし、認知機能が低下するリスクも低下させてしまうことが現在では明白にわかってきています。

サルコペニアの簡易検査となる「指輪っかテスト」

「指輪っかテスト」は、フレイルチェックで行っている自分の筋肉量が簡単に把握できる簡易型のチェック方法となります。

まず、膝を直角にして足の裏がしっかりと床につく状態で座れる高さの椅子や台に座ってください。

次に、図のように、親指と人差し指で「指輪っか」をつくって利き足でない方の足を調べてください。

これで、筋力が減少・減弱した状態となるサルコペニアの危険度がわかります。

ここまで読まれた方々は、何をお伝えしたいのかがおわかりかとは思いますが

現在、検査結果がどうあれ、どのような年齢であったとしても、筋肉トレーニングをしましょう!

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